中国「第14次5カ年計画」発表~知的財産権保護・運用体制の完備(2021.3.16)

「中華人民共和国の国民経済・社会発展のための第14次5カ年計画及び2035年の長期目標の概要」(以下、「第14次5カ年計画」と略称する)の全文が正式に発表されました。
中国は、経済発展への国家介入として1953年に最初の5カ年計画の策定及び実施を開始し、2020年末までに合計13次の5カ年計画が既に完了しました。
今回の「第14次5カ年計画」(2021年~2025年)は、全部で19編65章に分かれて構成されていますが、第2編第7章第2節は、「知的財産権保護・運用体制の完備」に係るものであり、以下の内容が記載されています。

  • 知的財産権による強国戦略を実施し、厳格な知的財産権保護制度を実行し、知的財産権に関連する法規制を改善し、新分野・新業態における知的財産権立法を加速する
  • 知的財産権の司法保護及び行政の法執行を強化し、仲裁、調停、公証及び権利保護援助システムを完備させ、知的財産権侵害に対する懲罰的賠償制度を完備させ、損害賠償を強化する
  • 専利(日本の特許、実用新案、意匠に相当、以下同じ。)の助成・奨励政策及び審査・評価メカニズムを最適化し、価値の高い専利をより適切に保護及び奨励し、専利集約型産業を育成する
  • 国有知的財産権の帰属及び権益分配メカニズムを改革し、科学研究機関及び大学の知的財産権処分の自主権を拡大する
  • 無形資産評価制度を改善し、インセンティブと監督管理を調和させる管理メカニズムを形成する
  • 知的財産権保護・運用のための公共サービスプラットフォームを構築する

原文出典 http://www.xinhuanet.com/2021-03/13/c_1127205564_3.htm

専利代理人(中国弁理士) 湯 驍罡