【IPDB14-連載⑤】マルチモーダルAI（医療データ管理システム）(2024.8.2)

第2章　マルチモーダルAIの出願状況分析 / Analysis of Patent Applications in Multimodal-AI

第2節　医療データ管理システム / Medical data management system

背景 / Background

マルチモーダルAIについて、この節では、患者の医療情報や健康データに基づいて処理を行う医療データ管理システム分野の活用例について解析を行う。専門医師の減少傾向や医療従事者の負担を軽減することから、マルチモーダルAIを利用して、多種多様の入力手段から医療データ管理や健康管理を支援するようなシステムの構築は、今後大きな発展が見込まれる技術であり、注目すべき分野である。具体的には、AIによる画像診断支援や、日常的な健康データからAIで病気を予兆するサービス等、様々な技術が開発されている。
そこで、本節では、このような医療データ管理システムに関して特許出願動向を分析し、各企業の特許戦略について考察する。

医療管理データシステムに関する特許出願動向 / Trends in Patent Applications Related to Medical Management data System

（1）特許出願件数の推移 / Annual Number of Patent Applications

上のグラフは、医療データ管理システムの解析対象となる母集団（データ抽出条件を参照）について、特許出願件数全体の出願年（遡及日ではない実際の出願日）ごとの推移を示している。また、出願年毎に、日本、米国、欧州、中華人民共和国、韓国、台湾、およびその他を優先権主張国・地域とする特許出願件数の累計数を示している。
全体の出願件数は、2016年以降から急速に伸び始め、2019年の出願が最も多くなっているが、出願公開までの期間、データベースに出願公開情報が収録されるまでのタイムラグ、および、PCT出願が国内に移行するまでのタイムラグ等を考慮すると、2020年およびそれ以降の出願はさらに増加している可能性が高い。
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◆同章より参考ページ◆

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